FX初心者が覚えておくべき理論①ランダムウォーク理論
FX初心者の方が知っておくべき【理論】というものが為替の世界には幾つか存在します。
今回は『ランダムウォーク理論』という理論についてお伝えします。
ランダムウォーク理論とは
まずwikipediaの説明は
ランダムウォーク理論とは、株価の値動きについての「予測不可能性」を説明する理論。相場の値動きを論じた多くの理論のうちの一つである。
とのこと。
この理論の肝を一言で言うと『相場がどうなるか誰にもわからない』ということです。
誰にもわからないのです。
相場とはそもそも【予測不可能】だ、という大前提に立てるか否か、という点は非常に重要である、と筆者は考えています。
この大前提を頭に入れ、それだけでなく腹に落とし込んで相場に臨まないと、どうなるか?
自分の分析を過信し、『上がるはずなのに上がらないなんておかしい』であるとか、『次は絶対こうなるはずだ』というような思い込みでトレードしてしまい、【損切りが遅れる】【過剰なロットを入れてしまう】【ロットを入れ過ぎたから、損切りできない、ナンピンしか打てる手が無い】というような状態に陥ってしまいます。
本当に誰にもわからないのか?
わからない、と筆者は考えています。
もちろん、自身の考えが絶対に正解だ、などと思っていませんし、様々な考え方、捉え方があって良い分野だとは思います。
ヘッジファンドも、機関投資家も、大口個人投資家も、誰にもわからない、と思っています。
『相場の値動き』というのは、「風が吹けば桶屋が儲かる」的な危うい所があると思っています。
フラフラ狭いレンジを動いているような値動きを続けていたとして、弱小ファンドが「 1 pips」だけ、上に動かしたとします。
その動きをトリガーにして、大口のヘッジファンドがさらに上に「 10pips」振って、それを見た超大口個人投資家がさらに「5pips」分買いを入れて・・・ということから値が大きく動き出すことがある、と思っています。
その時、その動きを見た何者か、のちょっとした注文をきっかけに大なり小なりのトレンドが生まれては消えていく、ようなことがある、と思っています。
上記は、筆者の妄想・想像による所が多いですが。
ここからさらに妄想になりますが、『レートを動かせる個人投資家』というのは、一体世界に何人存在するのでしょうか?
本当に一握りの存在だと思います、地球上レベルで。
筆者は『レートを動かしているのは基本はヘッジファンド』だと思っています。レートが動いてる時は、「ヘッジファンド同士がやりあってるなー」という目線で見てしまいます。
『個人投資家心理を理解しろ』であるとか、『個人投資家心理を読んでトレードすべき』という論がありますが、筆者はこれには懐疑的で、『個人投資家なんてレート』を動かせない、と思っています。
それよりも、今相場でイニシアチブをとっているのは『買い方のファンドか』『売り方のファンド』か?どの値段まで来たら勢力図に変化が出そうか?といった目線でみています。
個人投資家の注文なんて、そもそも大半が呑まれてますしね。
ただ、大きな波を生み出し、また、継続させていくのは、「弱小個人投資家達の無数の発注」だとは思っています。
真実はわかりませんが。
ランダムウォーク理論を踏まえた上でどう戦うか
とにかく、まず値動きをわかろう、当ててやろう、という驕りを捨てることをオススメします。
わからないのが大前提でわかるところだけトレードする、という姿勢が良いと思います。
では、わかる所、とは?
【確率的】に優位性がある部分、テクニカル的に少なくとも50%以上で、こうなる確率が高い、とご自身で判断できる部分をまず、『見つけられるようになること』と、
実際にそうなった時にどのくらいの値幅が狙えるか、いわゆる【期待値】がどのくらい見込めるか、というのをご自身の判断で見立てて、適正なロットを入れていく、という戦い方になります。
【確率的優位性】を見出し【値幅的期待値】を見立て【適正ロット】を判断する、という戦略をオススメしたいです。
わからない、のだから、当てられないのは当たり前、と捉えて【必要以上にネガティブにならない】為にも使って欲しい理論です。
IQが高かったり、高学歴であったり、国家資格を持っていたり・・・という人は挫折経験が乏しい為、相場で打ちのめされると、ネガティブになり過ぎる傾向があります。
大丈夫です、誰にもわからない、のだから。
失敗トレードが続き、利益が出せていない時は立ち止まって、【優位性】【期待値】【ロットサイズ】のどれがいけなかったか、分析してみてください。
初心者の内は、乱数を下げるために【ロットサイズ】を固定するのも良いと思います。
そうすれば、【トレードで損失を出した貴方】が悪かった、のではなく【優位性があると判断した貴方の見立て】が悪かった、というように、『貴方』と漠然と自責の念に駆られていたのが『見立て』が悪かったんだ、と改善点を見い出し、漠然と自分を責めることはなくなります。
【ランダムウォーク理論】偉そうな名前が付いていますが【相場なんて誰にもわからない】と認め、悟り、諦める、為だけの理論です。