【FX未経験者向け】トレード開始前に知っておきたい最低限の基礎知識まとめ
FX未経験の方の為に、『FX』をする上で必要になる最低限の基礎知識を解説します。
FX未経験の方、「FXって何?」という方に読んでいただきたい記事です。
この記事は、下記のような構成になっています。
①そもそもFXとは
②通貨ペア/ロット/値幅
③世界の3大市場
④経済指標について
⑤値動きの分析法(ファンダメンタルズとテクニカル)
そもそもFXとは
FXとは「Foreign eXchange」の略です。
日本語では「外国為替証拠金取引」と言います。
『証拠金』という単語が入っていますが、これは「レバレッジ」をかけられる、ということを意味しています。
【レバレッジ25倍】というのは、預け入れた証拠金が「10万円」だとすると、25倍の「250万」分の通貨量まで取引することが可能となります。
FXでは、利益、または損失が出るパターンは2種類しかありません。
①反対売買による差金決済
②スワップ金利の取得
①反対売買による差金決済
FXでは、『買い』と『売り』の『2つでワンセットの取引』を行います。
(小難しい言葉で言うと反対売買による差金決済と言います)
扱う商品としては「為替」なので、「ドル」や「円」を売ったり買ったりします。
買った場合は、必ずいつか売らなくてはなりません。
同様に売った場合は必ず買い戻す必要があります。
例として、何も持っていない状態のあなたが、100円でペンを買ったとします。
ペンが値上がりして110円になった時に、誰かにペンを110円で売ったら、あなたには10円の利益が出ています。
逆にあなたがペンを持っている状態で、100円でペンを売ったとします。
ペンが90円になった時に、ペンを買い戻したら、あなたは「ペンと10円」を持っている状態になり、10円の利益が出たことになります。
『売り』からの取引が理解できない、という方は上記の例でイメージをつかんで下さい。
これを為替に置き換えます。
1ドル=100円の時に、100円で1ドルを買ったとします。
1ドルが110円になった時に、1ドルを売って、110円が手元に残り、10円の利益が出たことになります。
▽言葉について/買い=ロング・建玉=ポジション
FXでは、「買い」の取引を行うことを『ロングする』『ロングのポジションを持つ』『買いの建玉を保有する』という言い方をしますが、全て同じ意味です。
FXでは、最小取引単位が一般的に『10,000通貨』です。
これを国内FXでは『1枚』海外FXでは『0.1ロット』と呼びます。
上の例の取引を1枚で行うと、
(110-100)×10,000=100,000 で
10万円の利益が出たことになります。
改めて、取引例をFX用語を用いて書き直すと、
「USD/JPY」が100円の時に0.1ロットロングし、110円で決済した。トレード結果の損益は+10万円だった。
という感じになります。
▽言葉について/売り=ショート
「売り」から行う取引は『ショートする』『ショートのポジションを持つ』と言います。
②スワップ金利の取得
利益、または損失が出るパターンの2種類目の話に移ります。
FXではある通貨で別の通貨を買います。
この通貨間に「金利差」があった場合、金利の高い通貨をロングし、1日以上保有し続けた時に、1枚当たり〇円という利益を取得できます。
逆に金利差の低い通貨をロングした場合は、損失が発生します。
このように、ただ保有しているだけで発生する、金利差の損益を【スワップ金利、またはスワップポイント】と言います。
このスワップ金利は各会社毎に設定差があります。
スワップ金利はあくまで副次的な利益の取得方法と考えて下さい。
収益のメインは、1種類目の取引による損益です。
『安く買って、高く売る。高く売って、安く買い戻す』トレードの極意もこれに尽きます。
実際にやるとなると、とても難しいですが。
FXの基礎知識(通貨ペア/ピプス/ロット)
①通貨ペア
『USD/JPY』『EUR/USD』『GBP/USD』・・・などの通貨ペアがあります。
FXは各通貨を別の通貨と比較し、相対的に値段が上がったり、下がったりします。
USDはアメリカドル、JPYは日本円、EURはユーロ、GBPはポンドのことです。
つまり、 『USD/JPY』 は米ドルと日本円の通貨ペアのことを指します。
世界の基軸通貨は何といっても米ドルです。
ドル絡みの通貨ペアを「ドルストレート」、円絡みの通貨ペアを「クロス円」と呼びます。
②レート表記とpips(ピプス)
MT4/MT5の気配値で、下記のような価格表示がされていると思います。
USD/JPY 111.221 111.238
EUR/USD 1.12416 1.12433
左の数字が売り(BID)価格、右が買い(ASK)価格です。
この差額は「スプレッド」と呼ばれ、取引時の手数料のようなものです。
上記の例だと、1ドルを買う時の値段が111.238円という意味です。
「××/〇〇」という通貨ペアの場合、後ろにくる「〇〇」の通貨が単位になります。
後ろが円の場合、小数点以下第3位までが表示され、後ろが米ドルなどの場合、小数点以下第5位まで表示されます。
いずれの場合も右から2番目の数字を「1pips(ピプス)」という単位で評価します。
③ロット
国内FX業者では1万通貨を「1枚」、海外FX業者では10万通貨を「1ロット」としています。
当サイトでは「1ロット=10枚」として表記していきます。
④損益の計算
USD/JPYが110.000円の時に0.1ロットをロングして、110.200円で決済した場合
(111.200-110.000)×10,000=2,000 ⇒2000円の利益
円としての損益でなく、純粋にトレードの損益を評価する場合は
111.200-110.000=0.200 ⇒20ピプスの利益 となります。
EUR/USDが1.12500ドルの時に、1ロットをショートして、1.20000で決済した場合
(1.25000-1.20000)×10,0000=50,000 ⇒50,000ドルの利益
1ドル=110円だとすると
50,000×110=55,000 ⇒円換算すると55,000円の利益
円としての損益でなく、純粋にトレードでの損益を評価する場合は
1.25000-1.20000 =0.0500 ⇒50ピプスの利益 となります。
利益は「取れた値幅×ロット」で評価し、トレード内容は「取れた値幅(ピプス)」で評価すると覚えて下さい。
同じ「1万円」の利益でも、10ピプス×1ロットで取った1万円と、100ピプス×0.1ロットでは内容が全く異なります。
少額資金から始める場合、評価すべきは後者のようなトレードです。
まずは「ピプスハンター」を目指しましょう。
FX世界の3大市場
FX市場は、月曜日の朝、オセアニア市場が開いたら、金曜日の早朝にNY市場が閉じるまで、24時間値段が動き続けます。
3大市場の値動きの特徴と開場時間を覚えましょう。
①東京市場
私たちの住む日本の東京市場も世界3大市場の内の1つです。
開場時間は9:00~15:00(夏時間・冬時間共通)
東京市場の特徴は以下の通りです。
レンジになりやすい
重要な節目は突破しにくい
「円」絡みの通貨ペアが動きやすい
「円高」に反応しやすい
②ロンドン市場
ロンドン市場は16:00~24:00(冬時間は17:00~25:00)
東京市場が閉じたら、15:00~欧州市場が開き、値動きが激しくなってきます。
16:00~取引高世界一の市場であるロンドン市場が開きます。
ロンドン市場の特徴とは以下の通りです。
東京時間と比較すると値幅が大きい
「ダマシ」の動きが多い
前日の「ロンドン市場」の方向性と同じ方向性に動くことが多い
「ユーロ」「ポンド」絡みの通貨ペアが動きやすい
③ニューヨーク市場
NY市場は21:30~翌05:00(冬時間は22:30~翌06:00)
ロンドン市場が閉じる前にNY市場が開きます。
ロンドン市場とNY市場が同時に動く21:00~25:00ぐらいが最も値動きが激しくなります。
ニューヨーク市場の特徴は以下の通りです。
方向感がでやすい
トレンドが出ている時は一方通行になりやすい
重要な節目を突破する時はこの時間が多い
ドル絡みの通貨ペアが動きやすい
FXをやっていると、地球が本当に回っていて、世界が繋がっていることを実感できます。
「得意な時間帯」や「苦手な市場時間」などが意識できるようになってきたら、確実にあなたは成長しています。
経済指標について
FXをする上で、おさえておかなければいけないことの一つとして、【各国の経済指標】があります。
指標の存在すら知らない状態だと、おもいがけない値動きに驚き、思わぬ損失を出してしまうこともあるでしょう。
経済指標で為替は大きく動く
為替の世界は、そもそも『通貨同士の強弱』を決める戦いの世界です。
各通貨の価値は複合的な要因で、上がったり下がったりします。
金利
国の景気
通貨の安全性
などが主な要因です。
定期的に発表される【各国の経済指標】は、主に『国の景気』をはかる際に使用されます。
経済指標の数値が良い⇒その国の経済成長度が良い・景気が良い⇒その国の通貨の価値が上昇
経済指標の数値が悪い⇒その国の経済成長度が悪い・景気が悪い⇒その国の通貨の価値が下落
上記のような判断に基づき、経済指標の発表内容に応じて、価格が上昇したり、下落したりします。
絶対におさえておきたい、値動きの激しい指標
現在の【世界の基軸通貨】は完全に『米ドル』です。
アメリカの指標発表時には注意が必要です。
21時30分(冬時間は22時30分)に発表されることが多く、小さいものも含めると、ほぼ毎週何かしらの指標が発表されています。
中でも重要度が高いものとして
雇用統計
ISM製造業景況指数
ISM非製造業景況指数
小売り売上高
FOMC
上記の5つは、アメリカの指標の中でも、重要度が高いです。
従って発表時に、価格の値動きが激しく、『レンジをブレイク』したり、『波に方向感』が出たり、『重要な節目を突破』したりします。
アメリカの指標以外の指標
絶対におさえておかなければいけないのは【各国の金利政策の発表】です。
ユーロのECB・イギリスのBOEはもちろんのこと、オーストラリア・ニュージーランド・トルコ等の『金利政策』の発表の時間と内容は把握しておきましょう。
ご自身がトレードしていない通貨であっても、サプライズがあった場合は、他の通貨にも波及してきます。この金利政策発表の国と、発表時間はおさえた上でトレードしましょう。
また、『ユーロ』『ポンド』を取引している場合は、【ドイツ・フランス・イギリス】の経済指標はフォローしておきたいところです。
指標を把握する方法
指標発表は、国内FX業者の【無料アプリ】でも確認ができますし、Yahooファイナンスの経済指標ページも便利です。
雇用統計は毎月第一金曜日、と決まっており、覚えておくことも可能ですが、前回の数値や予想数値も掲載されているので、やはり【毎日】発表される【指標の種類】と【発表時間】を確認してからトレードに臨みましょう。
FXの値動き予測方法は2種類
FXで利益を得る為には、この後通貨の値段が上がりそうか、下がりそうか、という「予測」、自分なりの「シナリオ」を構築して、取引を行っていきます。
その予測の方法として、「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」の2つの方法があります。
①ファンダメンタルズ分析
各国の金利、景気、経済指標などを参考に、通貨の価値が上がるか下がるかを予測する分析方法です。
基本的には国の景気が良いと、その通貨の価値は上がります。
今は「アメリカ」は景気が良く、「ユーロ圏」の景気が悪いので、米ドル高、ユーロ安の傾向にあります。
ただし、日本円は「安全通貨」とされており、この傾向にあてはまりません。
日本の景気が良いと、安心感が生まれ、「円安」傾向になります。日本の株価、世界の株価が下がると、安全資産としての「円」が買われ、「円高」傾向になります。
「円」という通貨は特殊な側面を持ちます。「ドル円」という通貨ペアが一番馴染みがあるため、ドル円から取引を始める方が多いと思います。
「ドル円」はFX市場で全世界で2位の取引量を占める通貨ペアです。スプレッドも浅い会社が多いです。ドル円、クロス円を取引される方は、「円」という通貨の特性も覚えておきましょう。
ファンダメンタル分析はポジションを長期保有するトレーダーが参考にすることが多いです。
中長期的な戦略をたてる場合、ファンダメンタルズの知識が必要となります。
②テクニカル分析
FXでは、圧倒的にこのテクニカル分析をして取引をしているトレーダーが多く、この方法を学ぶことは必須と言えます。
各通貨ペアの「チャート」を分析し、15分後にどうなっているか、1時間後にどうなっているか、など短期的な値動きの分析をする方法です。
チャートの形状を分析し、実際にエントリーや決済を行って行きます。
例えば、値動きが反転するポイントでよく現れる「ダブルボトム」という形状が発生したので、これを根拠にロングをする、といったような使い方をします。
また、このチャート分析の補助をしてくれるのが、「インジケーター」と呼ばれるものです。
代表的なもので「移動平均線」「ボリンジャーバンド」「一目均衡表」などがあります。
これらはチャート分析をする上で、よりチャートを分析しやすくする為に使用します。
全く使わない、という人も居ますし、3~4つチャート上に表示させる人も居ます。
「インジケーター」はわざわざお金を出して買ったりする必要はありません。
MT4/MT5に元々入っているもので十分です。
筆者は「移動平均線」しか出していません。
テクニカル分析は短期的な取引(数分~数日)を行うトレーダーが使用している分析方法です。
様々なチャートパターンと、確率論を元に、トレードを行っていきます。
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