仮想通貨/レバレッジ2倍規制を受けて業界の未来を推測

2020年1月10日、金融庁が『仮想通貨の証拠金取引のレバレッジを最大2倍に引き下げる方針』だということが日経新聞により報じられました。

まだ、規制が確定したわけではありませんが、今後何が起こるか?を予想してみました。

 

 

仮想通貨トレーダーは海外取引所の利用が主流に

仮想通貨をメインに取引されている方は、国内取引所のレバレッジが最大4倍に自主規制された段階で、海外取引所をメインに使うようになった、という方も多いと思います。

国内取引所の最大レバレッジが2倍になった場合、この流れに拍車がかかるのは間違いないでしょう。

国内取引所は

・ゼロカットシステム(追加証拠金が発生しないシステム)なし
・レバレッジ2倍
・脆弱なサーバー
・脆弱なセキュリティ

と良いところがありません。

セキュリティに関しては、数回の流出事件を受けて、かなり改善されつつはあると思われますが。

元々、為替と株をメインに取引している筆者としては、年に数回サーキットブレイクが発生するようなボラティリティの高い商品をレバレッジをかけてゼロカットシステムなしで取引する、という行為は正気の沙汰とは思えませんでした。

筆者としては、【レバレッジ規制よりもゼロカットシステムの導入を】と、心から願っていました。

これは、仮想通貨業界だけにあらず、為替業界でも同様です。
しかし、金融庁の方針はレバレッジ規制に舵を切ったそうです。

上記の国内取引所に対して

・ゼロカットシステムあり
・ハイレバレッジ
・強固なサーバー
・強固なセキュリティ

を備えた海外取引所をトレーダーが利用するようになるのは、まず間違いないでしょう。
日本語に対応している海外取引所も数多くあります。

 

国内取引所の未来は

では、国内取引所の立ち位置はどうなるでしょうか。

・仮想通貨⇒日本円の換金所として使われる

・長期ホールドメインの現物取引所として使われる

あたりでしょうか。

いずれにしても、国内取引所の体力は減っていくでしょう。

そうなったら、海外取引所との差別化として、
・セキュリティ面をガチガチに向上させて安全面で勝負する
・取り扱い通貨数を増やして多様性で勝負する

ことになってくるでしょう。

しかし、『ハイレバレッジ・ゼロカ』を備えた海外取引所には勝てないでしょう。

そして、もし日本の金融庁が「日本の仮想通貨取引所」の保護に走った場合、
【①日本人の海外取引所の利用の禁止】か【②海外取引所アドレスへの送金・海外取引所アドレスからの受け取り禁止】などが現実的になってきます。

①に関しては海外FX業者を利用禁止にできない理屈と同じで金融庁といえど、かなりハードルは高いと思われます。

しかし、②に関しては、できないことはないレベルです。これが実現されたら、海外からの送金(日本円・ドルなど)も規制されるでしょう。

そうなってくると、個人・法人問わず、日本から脱出する大口投資家も出てきそうです。

ここまでくると、国家レベルの損失と言って良いでしょう。
さずがに、これもないと思いたいです。

「取引所の保護」に走ったら「投資家」が居なくなります。
そもそもの『投資家保護』とは何だったのか、ということになりかねません。
※仮想通貨業界のみが縮小していく、という可能性もあります。
現金融庁の方針だと、これが狙いなのでは、と思うほどです。

 

金融庁の云う『投資家保護』とは

『レバレッジ』は正しく理解し、正しく使えば、【財を持たざる者が持つ者になる】たった一つの武器である、と筆者は思っています。

親が資産家でない者、天才的な資質の無い者、いわゆる普通の人が、【投資】を介して資産を築く為には、レバレッジは必要不可欠です。

そのレバレッジを規制するのは、この道を閉ざしてしまっていることに思えて仕方がありません。

投資家保護の観点ならばレバレッジ規制ではなく、

・ゼロカットシステムを導入し、預け入れた証拠金以上の損失が発生しないようにする
・『投資』を行うにあたって、必須の資格を設け、未取得者は口座を開けないようにする

などが望ましいです。

ゼロカットシステムはヨーロッパのFX業者でも義務化されています。

『投資資格』に関しては、主に【投資におけるリスク・自己責任の概念】についての知識を身に付けさせるもので、テキストを1回読めば理解できる簡単なもの、取得費用5000円以内ぐらいで、取得難易度はかなり低くする、というようなものであれば良いと思います。

「証券会社」で口座開設をする(今回は仮想通貨ですが)ことのハードルが低すぎるのは問題かもしれません。

 

ただ、証券会社・FX会社ではなく『仮想通貨取引所』については、
【メールアドレスだけでアカウントが作れる】という負の遺産が大きすぎた結果、とも思います。
・本人確認なしで資金の送金・受け取りができてしまう
・未成年でも口座が開ける
・国籍関係なく口座が開ける

などは、いずれ問題になるであろうことはわかっていたと思います。

国際的にはAML(アンチマネーロンダリング)への熱は高まっていますが、日本はAMLの観点からは残念ながら後進国です。

仮想通貨は投資対象としてはFXGTという海外FX業者の打ち出すモデルのように『FX業者の扱う、いち商品』という立ち位置になってくるかもしれません。

 

本記事は、筆者の個人的主観のみで記載しています。

未来のことは、全くわかりません。

しかし、『金融庁の規制』によって、【投資のチカラによって、財を持たざる者が財を持つ者になれる可能性と実現性】だけは規制されて欲しくない、と切に願います。

 

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